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コワーキングスペースはまちづくりを担えるのか?

2020年12月21日 まちの広報企画係

今回は自分の中で深掘りしたい話題をアウトプットとして出してみることにしました。
それがコワーキングスペースという存在は、その地域のまちづくりを担えるのか?というところです。
ちなみにまちづくりという定義。今回の記事でいうと、僕自身が「こうなることがまちづくりを行えている」と思う部分を定義として書くことにします。
それがまちづくり=その地域で楽しく暮らす人が増える活動のこと。
これが僕にとってのまちづくりと位置付けています。
他にもまちづの課題を解決することや、まち全体の収益を上げて活性化・発展させることなどあると思いますが、僕にとってのまちづくりの最終目指すところは「そのまちで住んでいて楽しい。」と思える人を増やすこと。
この楽しいというのがミソで、あえて幸せとは位置づけませんでした。多分幸せはまちづくり以外にも関連する要素が多いからだと思います。
で、そんな僕が思うまちづくりをコワーキングスペースは担うことができるのかを深掘りしてみます。

コワーキングスペースがまちづくりを担えているとしたらどういう状態になるのか?

まずコワーキングスペースという場所について、地方にあるコワーキングスペースだと大きく自習室系の作業スペースかコミュニティ特化型のスペースが分けられます。
運営している今プラスは、その二つを混ぜたハイブリッド型だと思っておりまして、そうするとコミュニティとしてもあるし作業も捗るけど、街に関わっていると言われるとそうではないなと思っています。
というのはコミュニティ特化型だと、比較的、その街の行政であったりコミュニティ大好きな人が入ってきて、地域の公民館的要素が出てくるのですが、今プラスだと会員さんの比率から考えても湖南市の利用者割合は20%ほどしかいなくて、ほとんどが学生さんとなります。
そうなると「まちで楽しく暮らす人を増やそう。」という活動は全然生まれません。
2020年10月に行った湖南市みんなの夏祭り、お隣の中学校で行ったミニ部活はどちらかというまちづくり系の色合いは強かったかなとは思います。
そこでもしコワーキングスペースという場所がまちづくりを担えているとしたら、どんな状態になるかを出してみました。
・街の課題解決として、シビックハックが定期的に行われ新しいサービスが生まれている。
・行政・地域団体との連携で、効果的なPR効果の高い広報物が出来上がる。
・持続的な情報発信として、まちに興味がほぼない人にも届く媒体を持つ。
・学生との連携で街の企画に学生主導のものが増える。
・そのまちで起業したい人が、事業をスムーズに進めるための地域の関係性、情報を知ることができる。
コワーキングスペースの場合は、図書館や公民館と異なりフリーランスの人たちや20代から50代の人が日常の場所として活用します。
そしてその利点を生かして、上記のような新しいサービスや広報、企画などが自然発生的に出来上がり、生まれ、その結果繋がったりすることができればまちづくりとして生きてくるのではないかなと。
課題と感じている部分を、ITの力で解決し使い勝手が良い街になれば、不自由は少なくなります。
街で新しくチャレンジする人が、集客や仲間集めを広報でできればやりがいを見出すことができます。
まちに興味がある人が、最初のステップを踏み出し実現できれば街への関心を増やしていきやりがいを作ることができます。
そんな要素をコワーキングスペースができればまちづくりを担えているのだろうと考えています。

では、今プラスの場合はどうなの?

そんな視点から振り返って、今プラスの場合はどうなのか?
まず今プラスから新しい何かが生まれるとしたらおおよそ僕が興味があって、そこからやりたい・面白そうだぞと始めることが多いです。
これが、僕発信のものではなく会員さんベースに生まれてく仕組みができていたりするとまちづくりに関係性が出て来ると思いますが、それは今の今プラスにはない部分です。
逆に上の項目を行えているコワーキングスペースとなると、やはりこれもなかなかなさそうかなーと。
基本的にはコワーキングスペースを使いにくる人はまちづくりに興味があります!というよりも日常での仕事や勉強で使う人がくることが圧倒的に多いので、そこにまちづくりの要素を絡めても難しいでしょう。
やるとしたらイベントをどんどん仕掛けていき、その上で集まったコミュニティで行っていくのが良いかもですがそうするとコワーキングスペースにいるフリーランスの人たちの関わりしろはなかなかなさそうです。
ただ、「コワーキングスペースがまちづくり担うのは難しい。」というだけなのも、これまた悲しいポイントです。
だからこそ、どうやったらできるのか?を考えてみました。

まちの中で稼ぐ事業を作り、内部から作り上げていく。

まず、先程の話で難しい。と思う要素の一つがいきなりコワーキングスペースにいる人にまちづくりに関わってもらおう!とするところです。
そうではなくて、まず内部の代表者とスタッフさんで、まちづくりとなる事業を作り、そこで稼ぐ事業を生み、共感した人を集めていく方式が一つあるのではないかなと考えました。
例えば、どんなまちでも言われているど定番のセリフが「このまちにはプレイヤーがいない。」ということと、「PRが下手。」という部分です。
前者は民間主導で補助金関係なくでの事業やイベントをする人が少ないということ。
二つ目が、そのまちで行われていることが伝わりきっていなかったり、知られていないという主観的要素から言われる言葉です。
この二つを逆手に取って、そこを解決できる事業を作ってみるとどうなるのか。
まず民間主導でのイベントや事業について。こちらはこんなところがありそうです。
・街の資源を生かした新たな商品開発
・30代以下の人たちによるまちづくりのコミュニティ
・空き物件を使ったリノベーション事業
・教育をベースにした事業
・新しいニーズを作り出すハード事業
一つ一つは小さくとも(思ったよりお金が最初かかりそうなのがある汗)、事業として小さく始めていきそれを大きくできればまちに関連した内容で事業作りと人集めができそうです。
二つ目がPRの部分。
こちらはデザインだけを新しくしよう!とかそういう話ではなく、しっかりターゲットに届き「動いてもらえる」ところまでを軸にした広報をやれること。
例えば街のことを知ろうと思うと基本的には、その地域の行政サイトが一番情報量があってそこだけ見ようという形になりますが、なかなか見たい情報はなかったり、そもそも活動も単年度的になっていて、実は終わってしまっていたりというのがあります。
そこをコワーキングスペースとしての受託事業として行い、企画・制作・発信・集客までを一括でできるものを作れば、これまで「おしゃれなデザイン作ってOK」となっていた行政関係のものも違った展開を見出すことができます。

守山市と湖南市のコワーキングスペースで、まちづくりを担える実験しちゃいます。

言ってるだけだと何も発展しないので、僕自身がしようと言うことで今年作った「まちの広報企画係。」。
2020年は湖南市で湖南市みんなの夏祭りというイベント事業をしました。(これ、結構な赤字出てます。ただ自分で補填したので問題なし笑)
新しく作る守山市ではそこを関わってくれるスタッフさんを入れたいなということで現在守山市在住で守山好きな人を募集中。
まずは広報部分をやっていくところから始まり、受託制作、小さな事業作りをして行きたいなと考えています。(今のところは、空き家を使ったプチ移住事業と教育とITを絡めたシビックハック事業)
いきなり大きいことはもちろんできません。
ですが、小さく始めて仲間や共感できる人を増やす活動を5年ぐらいの単位でしていくことが、20年後のまちづくりで「このまちで住むのって楽しいね。」につながると考えています。
コワーキングスペースはまちづくりを担えるのか?
それは中の人がしっかり少額でもそこの人としての投資をして、情熱を持って時間をかけること、共感できるチームを作ることが重要です。
目安として3年後にコワーキングスペースがまちづくりを担える仕組みを作れるように頑張っていきます。終わり。